道頓堀の事件から考えなければならないこと

ミナミの殺傷事件の二日後には歌舞伎町で殺人事件との噂も。若者の心理状態を読み解く
瓜田純士 2026.02.16
誰でも

ミナミで起きた殺傷事件。

バレンタインデーの夜、道頓堀のど真ん中で人も多い時間帯に、通り魔のように目の前に現れた男は三人の少年少女を刺してその場から逃走した。その中の17歳の男の子は胸の辺りを複数回刺されて亡くなった。奈良から遊びに来ていたそうだ。

犯人の岩崎龍我は元々少年たちと因縁があったとか。被害者のグループは元々「グリ下界隈」を出入りしてる男女7〜8人のグループで、岩崎と面識はあった。

「グリ下」とは、歌舞伎町のトー横の大阪版みたいなところで、立ちんぼから非行少年少女やらで溢れてるとのことで、俺も視察に行きたいと考えていた。

岩崎はこのグループの女から迷惑行為を注意されて激昂して刺したとのこと。本人は威嚇するつもりで刃物を見せたつもりが刺してしまったと供述してるようだが、流石にそれは通らない。胸の辺りを何度も刺してるんだ。殺意認定は免れられないだろう。亡くなった男の子は本当に可哀想で無念だ。

昨夜は歌舞伎町のホテルKで殺人事件との噂が駆け巡る

道頓堀の事件から二日経った昨夜は歌舞伎町のラブホテルで殺人事件が起きたと言うXの投稿が出回った。(規制線の敷かれた画像と共に)これはまだ情報の真偽は定かではないが、立ちんぼとオジのトラブルジャないか?とか、トー横を出入りする男女のグループのトラブルじゃないか?と噂が立つ。俺たちも土曜日にそのエリアを防犯パトロールで回ったばかりだ。立ちんぼにも若者にも「そのうち殺人事件でも起こる」と常々口に出していた。確定情報はまだ届いてないけど顔見知りの子が殺された、とかは聞きたくない。

毎週末に大久保のホテル街やトー横を声がけパトロールをする一方でやはり危険なこともある。ホテル街に関していえばジジィどもが若い女とホテルにしけ込むことが目的で、それを俺たちに見つかると注意されて引き離されてしまう。あと少しでやれるところだったものを邪魔をされた形だ。この感情のまま、もしかしたら後ろから刺されるんじゃないか?なんてこともよく考える。ガタイのいい外国人も頻繁にホテル街で女の子を買い漁りにくる。彼らにはそれが「いけない」と言う概念がないから注意なんてすれば余計にキレることも多々ある。

「お前らはポリスか?」と。それでもなんとか説得して蹴散らしてはいるが、いつ暴れ出してもおかしくはない。

俺たちの目的はあくまで少年少女の救済だ。売春や違法薬物の注意呼びかけは当然の声がけとして、ある程度の年齢に達してる立ちんぼ女たちに、これは違法だのやめろだの言ったところで余計なお世話だと返されるだけで分かり合えないことくらいわかってる。

(まぁそれでも大分信頼関係は築けてきたと思っている)

真の目的はその中に踏み込もうとする13〜15、16歳の少女を踏み込ませないように保護することだ。数回の巡回に一度は必ず少女と接触する。そうすると俺たちはヒアリングしてから家族構成なんかを聞き出して、しっかり説得してホテル街には近づかないようにあの手この手と打開策を考えていく。また、トー横では違法薬物や闇バイトなんかに人身売買されないように特に少年少女の顔を覚えながら声がけをしている。結構皆、似たような独特の服装や髪型なのでできるだけ記憶をする努力が必要だ。

これまではなんとかかんとかやっているけど、そろそろ隊員たちにも自分にも防刃シャツくらい着用する必要があるな、と、ミナミの事件を見て強く危機感を抱いた。

彼等は成熟していないどころか、家庭環境、愛情の欠如から心が弱いものが多く、感情が脆いところに加えてSNSのせいで自己主張やプライドなどが過剰に高く、昔の非行少年少女とは少しケースが違う。道頓堀の事件も「恥を掻かされた」とかのつまらない理由で平気で凶行に及ぶような精神状態だ。全ては寂しさからグリ下やトー横に集まるのだろうが、その小さな似た境遇の者たちで集まるコミュニティの中でもこんな殺しなんかが起こる。これを阻止するにはちゃんとした大人たちがどうにかこのコミュニティに介入したり首を突っ込んでいくしかないと思っている。

荒んだ家庭環境と愛情の欠如

家に居場所はない。親は自分を愛してはくれていない。何時に帰ろうと、何日帰らないとしても心配して探してくれることはない。「自分は愛されてないのでは?」これにすら気づいていないことが殆どだ。自分を見つけて欲しいと思っていた頃、彼等の親は自分の為に生きていた。彼等彼女に聞けば10人中10人が同じ答えだ。中には母親は覚醒剤で精神病院に入院中で父親は服役中の子もいた。

幼少期から親から可愛いと言葉をかけられたりせず、大切に扱われてこなかった少女たちが歌舞伎町に来てホストやコンカフェを体験すると、人生で初めて「かわいいよ」「君にまた会いたい」と言う言葉をかけられる。まるで魔法にかかったように気持ちが満たされる。そこから地獄が待っているとは知らずにあしげく通う。やがて自分に愛などかけてもらっていないと気づいた時には売掛金が数百万と貯まっている。現実を知ると同時にホテルの屋上から身投げする。こんな事件も多い。

家庭環境が悲惨だから、愛に飢えているから人を殺していいなんてことはない。今回の道頓堀の犯人は許されざる外道をした。殺された男の子が可哀想で仕方ない。

こんな暗い事件が起こるたびに、自分たちみたいな者でも少しでも繁華街、トー横、グリ下へ率先して顔を出すべきだと強く思う。

最近は大宮喧嘩自慢のメンバーにゴングマンやナオキと言ったBD選手も参加してくれて本当に助かっている。BDアワードの時に大阪のアンディくんにも話をした。グリ下も大阪喧嘩自慢や格闘技をしてる強い連中でパトロールをしていくべきだと。

社会から必要とされてこなかったはみ出し者がBDで日の目を浴びて、誰かから必要とされる人間になれたのだから、今度は街の治安を守ったり、少年少女を見守る役回りをするべきだと考えている。

その為にもまずは自分が率先してこの活動をつ助けていかなければならない。

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